原発の事故処理が長引いている。この事態を見通せたならいくら費用がかかろうとも津波対策に高いという事は無かったろう。しかも2009年には実際に起こった昔の地震の例などが判明して東電に勧告されたという。少し北にある東北電力の女川原発は、福島第一よりさらに高い17メートル級の津波が襲い事故にならずに済んだ。同じく海の近くにありながら海水面より10メートル以上高く設置していたという。原発の事故は一万年に一度の確率という安全神話は笑い話だったのか。自らの安全神話に自ら溺れてしまったのか。自然のパワーは凄まじい。海を持ち上げ陸地を沈める。直下型の巨大地震など考えるだに恐ろしい。生活者にはある程度楽観論が必要だが、安全をデザインする立場の人は冷徹に物事を見通してほしいものである。

日本アンデパンダン展2011の最終日である3/28になってようやく見にゆけるようになった。土日休日のみ、会場である国立新美術館は開館ということで、開館日は都合が付かず搬出が予定される最終日になって平日に開館という事でようやく、見にゆけたのだった。このような時期に有り難いというべきなのか、会期延長などの措置は出来なかったのかなどいろいろと巡るものはあるにはあるが。自分のカメラのF値の設定がまずかったのか手ぶれてしまった。確認すべきであったろうが。最終日なので取り直しも効かず残念。100号油画「パラダイムシフト」

まだ原発は依然電源復旧中であるが、テレビ番組は民放のばかばかしい番組も始まって、以前の様相に戻ろうとしているが、其処には被災した方々ひいては日本を元気づけたいという視点を感じる。余震も頻発しているが、復興についての論調も新聞にでるようになった。今回の未曾有の大災害を貴重な自然からのアドバイスとして捉える視点をもちたい。電力節減で今まで如何に無用に明るくする一方で程々という事を知らずにやって来た事かを感じている。オール電化の為の原発だったのか、経済優先政策が逆に経済を停滞させていた面もあると思える。発想をこれまでと変える事で新しい世界が見えてくると信じます。電力に関しては積極的に自然エネルギーを生かす政策を推進するようになれば良いし、そうなると信じます。本気でやるのとお茶を濁すのとでは、結果は大きく違ってくる。我が国では限界集落などという言葉も生まれている。そういう所で国策として太陽光などの自然エネルギーによる発電設備を作ってほしい。

津波の圧倒的な映像が鳴りを潜めたら今度は原発大ピンチとなった。絵的には地味でも影響力は場合によっては計り知れない。今日はついに午前中ヘリから巨大バケツで施設に水をかけた。4回かけたらしいが高い所から動きながらかけるのでどれくらい効果があったかは疑問だ。強力な放水車が間もなく放水を始めるという事なので其のつなぎだろう。こちらの切り札は鉄塔建設による東北電力からの電源回復による冷却機能の回復と言う事らしい。ここで素早い作業で技術を投入して回復出来たら流石は技術立国日本、という事になるのは間違いないが、さもなくば・・・。

3.11から3日が過ぎて凄まじい津波の映像が流れ被害の全体像が見えて来た。マグニチュードも8.8から9.0に修正された。東北の太平洋岸は文字通り壊滅状態で、首都の電車もそのまま復旧かと思ったら不規則運転は続いており、スーパーの棚なども空っぽだ。日本の生産、輸送の網がひきさかれたまま修復が困難だという事だろう。計画停電も発表され、テレビも全局地震関連のみである。外はヘリの爆音がひっきりなしに聞こえてくる。自分の場合ほとんどの用事は済ませた後だったのはまだましである。閑居するのみ。

午後三時過ぎ宮城県沖を震源とする大地震が発生、M7.9と発表されている。今までで感じた一番の大きさで、関東でも5強と発表されている。テレビは付けっぱなしにしている。次々に速報が入っている。自分の所でもテレビが倒れ込んだ。高い所のものは落ちて来た。パソコンをおさめたシャーシラックがもう少しで倒壊する所だったが危うい所で治まり、天佑である。たいした被害も無いだろうという事も救いである。直下型でないという事が良かったのだろう。余震も数回きた。今回は少し慌てた。このまま収まってくれるのを祈るのみ。テレビで停電情報が流れているが、江戸川区では揺れている最中も停電は無かった。近所で槌の音や布団をたたく音が聞こえる。江戸川区の広報車のスピーカーが川の近くに近づかないように言っている。交通機関もすべて止まっているようだ。今M8.4に修正されたようだ。こちらに津波は来ないのか、海沿いにあるフジテレビを付けているが、こちらは大丈夫のようだが、宮城の方で漁船が流される映像は流れている。