オリンピック聖火リレーへのイギリスやフランスでの活発な抗議行動には驚く。感心すべきなのか、よその国の人々の苦難に共感するその力に。今度は自由の女神像を贈った国からかつてその像を贈られた国でのリレーが始まる。
　時に川内康範氏が亡くなってその業績が紹介されたがその詩人としての業績の大きさに驚く。その時代を代表する楽曲の作詞がいくつもある。月光仮面というヒーローも生み出した。なんと感じておられたであろうか。そもそもオリンポスの神々への奉納ということで古代オリンピックは始まったのではなかったか。近代オリンピックもその平和への意志を受け継ぐ。安直な政治コマーシャルであるなら、神々も怒り給うよ。

今日の日曜は昼頃は風もなくよい天気だった。水元公園へ行ってみるとあの広い敷地にたくさんの人が思い思いに花見をしたり寝そべったり運動したりしている。メタセコイアの枯れ木もついに芽吹いた。かすかにその林は緑がかって霞んでいる。

銀座に出たついでに松屋で開催中の日春展と日本橋の三越でやっている春の院展をどちらも無料なのでよってみてみた。日春展は展示の仕方がいつもと違っているようでいつもは比較的簡単に大御所の作品を見つけられるのに今年はよくわからなかった。春の院展はわかりやすい。同人の古い順のようだ。変に民主的にやるよりこっちの方がよい。今年は片岡球子の作品はない訳で顔の表情が緩む独自のスタンスであったのだと再認識した。ベクトルの方向性が似通ってしまった。

銀座に出たついでにお堀端の桜を見に行ってみた。さすがにこの時期、桜の名所だけあって、人の出がすごい。警察が車道の片側を区切って、歩道を歩く人と逆方向の人の流れを誘導して車道を歩くようにアナウンスしていた。それにしてもお堀に沿ってたくさんの桜が咲いて九段のあたりはお城の跡や靖国神社があってなんとはなく桜の花と合っているんだよね。

昨日おとついと雨が降ったり風が吹いたりのひどい天気だったので、今日の天気は一層お彼岸にふさわしいよい天気だった。水元公園に出かけ数枚写真を撮った。メタセコイアの林は見事に枯れ箒状態だ。

岡本太郎の「明日の神話」が渋谷の駅の通路に置かれることになったそうだ。ネットニュースに出ていた。忌憚なく言えば、嘆かわしい。残念だ。いくら人がたくさんいるとはいえ鑑賞する所ではないぞ。もっと静かに鑑賞出来る所があるだろう。ほんとに作品の扱いがぞんざいで残念だ。核に対する議論はこれからも一層続くだろうし、人類の消長を決するかもしれない存在なのだ。まだ上野の方が良いと思う。博物館でも良いと思う。都知事、ひとことどうぞ、アート方面の発言は結構支持しています。

都美術館に行ったついでに不忍池に立ち寄ったら、小池はまだまだ冬枯れ状態。水鳥でにぎわっていた。写真は黒い羽色に金色の目が印象的なキンクロハジロ。

友人の縁で紀尾井ホールでクラシック音楽を聴いて来た。東京にはいくつか音楽専用のホールがあり、中はとても華やかでリッチな気分で音楽を鑑賞出来る。自分から音楽を聴きに出かけることはないので逆に貴重な機会と言えるかもしれない。二階から奏者を見下ろす席から、蚊のささやくようなかそけき音から太鼓を打ち鳴らす大きな音まで、又オーケストラの音とともにフルートの音色やギターの音色を楽しんだ。目のご不中な方もかなり目に付いた。そういう方には音楽会は大きな楽しみと言えるかもしれない。自分にとっても毛氈の上を歩いたり、つややかな大理石の乳白色に触れたりとリッチな時間ではあった。

ついに投票式展覧会の最終日になって搬出に出かけた。何人か出品者の方がおられる。どの絵が誰でどの絵が誰などという話になり、結構緊張して出かけたのだが、打ち解けた。どなたに来ていただいたか芳名帳を見る余裕はなかったが、この場を借りてひとまず来ていただいた方にお礼を申し上げる。そのうちに開票結果と芳名帳のコピーが送られてくるらしいので、改めて礼状は送りたい。会場でオーナーに促され自分でも自分に一票を投じた。今回出品者と話しつつ自分の作品の感想にモンドリアンを持ち出されて自分でも意外だった。「えっそんな風に見えるのか」と思い、ちょっとまずかったかなと思ったが、もうしょうがないでしょう。

山種美術館で春にちなんだ日本画の巨匠展をやっているので出かけてみた。九段あたりをぶらつくのも良いかなと思いでかけた。やっぱり大観があるとしまると思った。小品も大作も程よく混ぜてありなかなか面白く、お客も程よく見に来ていた。美術館の裏手に当たる戦没者霊園は今工事中だ。桜は未だ枯れ木で鴨がのんびり泳いでいる。千鳥が淵のお堀端を歩いて北の丸公園へ行くとまんさくの花が既にいっぱい咲いていた。